流れ
この世界には、
春夏秋冬、
朝昼晩、
上から下、
というように、
流れには決まった方向がある。
何の理由もなく、
ただただ物事が流れていっているのかというと、
そうではなく、
ある物事が充分になったとき、つまり、満たされたとき、
次へ流れていくのではないかと思っている。
私の住む地方の方言で、
「みてる」というものがある。
「みてる」とは人や物がなくなることを言うが、
もともとは「満ちた」とか「充分」とかいう意味であり、
なくなる、というのは、
充分になった、満たされたからだと考えられる。
さらに、なくなるということは、
そこで終わりなのではなく、
新しいものを受け取ることでもある。
満ちたものは次へ流れ、
そしてまた、新たな流れを受け取り、満ちていく。
流すことにより、受け取ることができるが、
満ちていなければ流すことはできない。
だから、
自分がどれだけ満ちているか、ということは、
とても大事なのではないだろうか。
何か停滞しているなと感じるようなときなどは特に。
おそらく、満たされていない、と感じてしまうのは、
先にもらおうとしているから。
自分がどれだけ満ちているか、
確認してみるのがよいと思う。
きっと、たくさんのものに満たされていることに気づくはずである。